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  ゼニス  
       
   

現在時計のブランドは星座の数くらいあります。 その中で、時計マニアの方以外でも知っているのがROLEX、カルティエ、ブルガリ、オメガあたりだと思います。それから最近、時計関係の雑誌以外にもよく出ているのでフランクミューラとパネライかなぁと思います。それらのブランドはデザインだけではなく時計本来の機能、性能等も充実している商品が揃っていると思います。それとは別に私自身が思うにもう少し世間一般に評価が高くてもいいのにと思うブランドがあります。「ジャガー・ルクルト」と「ゼニス」です。ジャガー・ルクルトについては前にもお話したことがありますので、今回はゼニスについてお話をします。 ゼニスはジョルジュ・ファーブルジャコによって、1865年スイス、ジュラ地方のル・ロックに創立されました。製作工程の合理化を図る為に設備機器の導入は早くから革新的な経営を行いました。1875年、創業開始から10年後でル・ロックルの人口の3分の1を雇うほどになっていました。そして懐中時計、振り子時計、天体振り子時計、船舶計器を製造。1896年、工房はジュネーブで開かれたスイス国内博覧会で金メダルを受賞。その後パリの万国博覧会でグランプリの栄誉に輝きました。以来時計の正確さと質の高さに対して与えられた賞や栄誉は年をおうごとに増えています。1911年、ジョルジュ・ファーブルジャコは自分の名を冠していた会社を「天頂」の意味を持つ「ゼニス」と変更しました。ゼニスは時代の流れに適応しながら製造を続け、懐中時計からリストウォッチへと主流が移って行くなか、高品質なムーブメントの製造を続けていきました。そして1969年、毎時36,000回の振動数で往復する時計、世界初のオートマティック・クロノグラフ「エル・プリメロ」を誕生させました。スペイン語で“ザ・ナンバーワン”の意味を持つこのムーブメントは、皆さんもよく知っているかと思います。 ゼニスも順風だったわけではありません。スイスを襲ったクォーツショックの嵐の中、経営危機に陥り経営権もアメリカの社会に移りました。そんな中、ゼニスの技術者の方が設計図や工具類を屋根裏に隠しました。そのおかげで機械式時計の復興と共にゼニスも復興することが出来たのです。ゼニス復興のきっかけとなったのは「エベル」がムーブメントを発注したことからだと聞いたことがあります。 ゼニスは古くから日本でも高性能時計として紹介されていました。ただ「ゼニス」ではなく「ゼニット」として。 それからゼニスのムーブメントの特徴をひとつ紹介しておきましょう。すべてのムーブメントではありませんが、ゼニス独自のものがあります。通常の時計はリューズをひとつ引くとカレンダー、ふたつ引くと時間の調整です。ゼニスの場合ひとつ目が時間、ふたつ目がカレンダーという風に逆になっている物があります。慣れていない人はビックリします。ゼニスはスイスでも数少ないマニュファクチュールのひとつです。これからもっと、高く評価をされてよいメーカーだと思います。

 

 
         

Marubishi shokai co.ltd